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【Minatoの事業】組織の重要性②

  • 経営管理室長
  • 2020年11月3日
  • 読了時間: 7分

これまで「デジタル・トランスフォーメーション」→「CDO(チーフ・デジタル・オフィサー)の重要性」→「組織の重要性」についてお話させていただきました。


一連してDXを推進するための大事なテーマなわけですが、前回はMinatoが考えるMinatoの組織について、今回はMinatoから少し離れて別の視点で「組織の重要性」についてお話させていただきたいと思います。


別の視点・・・それはDXを推進するための「組織(ここは「現場」と読み替えていただいた方がしっくりくると思います。)」がどういう立場、役割にあるかと考えたときに、率直に言えば「組織(現場)」の意識、理解、協力なくしてDXは実現しない、時には経営の意思決定やCDOの戦略立案をも凌駕する「DX成功の鍵」になりうると私自身感じることが多くあります。


くどいようですがDXの推進は「三位一体」、その中でも組織(現場)は「個」の存在ではないため、組織全体が一つの方向に向いて推進することは理想でありながら現実はなかなか難しい点も踏まえ、DXを推進するための「組織の重要性②=現場の重要性」についてお話させていただきます。


※「組織」と「現場」がごちゃごちゃしますので、以降は「組織=企業を形成する経営も現場も含めたまとまり」「現場=業務(実務)に関わる人たちすべて」という理解で読み進めていただけると少し分かりやすいかと思います



組織の進化

DXを推進する上で組織は旧態依然のままで・・・というわけにはいかず、組織そのものの進化が絶対的に求められます。


では「組織を進化させる」とはどういうことでしょうか?


「DX(デジタル・トランスフォーメーション)」の回でご紹介させていただいた経産省のDX推進ガイドラインにもある「組織の変革(変革が進んでいく過程が進化)」は「組織の再構築」を行うことにあります。(「そんなのは分かってる」と思われる方もいらっしゃるでしょうが、この後に「組織の再構築」を少し深堀してお話しますので、ご容赦ください。)



【参考「経済産業省:DX推進ガイドライン」】

「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」



で、「組織の再構築」を進めるといっても簡単にできれば誰も苦労しないわけですが、DXは長期的取り組みが必要なので始めの第一歩を踏み出すことが求められます。


その始めの第一歩(今回のお話は組織をテーマにしたお話なので組織における第一歩という意味で)ですが、以下を意識することではないかと考えています。


「DXは私たちの問題」


「組織の再構築」は「経営と現場の相互作用がうまく働く」ことによって進むわけで、経営の上意下達(ある程度は進むでしょうがどこかで歪も生じやすい)、経営と現場のお見合い(大企業なんかだとありがち)ではうまく進みません。

つまり経営も現場もまずは「DXは私たちの問題」と意識するところからようやく「経営と現場の相互作用」が働きだすのではないかと思います。


もちろん簡単でないことはよくよく理解していますが、それでも現場の意識、理解、協力なくしてDXが進まない以上、「経営と現場の相互作用がうまく働く」組織を目指すことは非常に大事なことだと思います。



組織の再構築

ある文献を参考にしたものですが「組織の再構築」では以下に示す要素をどううまく進めていくかが重要とされています。(少し独自にアレンジさせていただいています。)

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■リーダーシップ

経営の意思表示から始まる組織の再構築を実現するトリガー。

(経営からのトップダウンと中堅層からのミドルアップによる「経営と現場の合意」と「現場の納得性」が望まれる。)


■戦略

売上規模・市場の拡大や顧客との関係再構築など、組織の再構築の目的となりうる企業戦略。


■KSF(成功の鍵)

組織の4大要素のひとつ。

業務生産性向上やコスト削減、業務品質向上など現場における改善能力。


■人材

組織の4大要素のひとつ。

専門知識や経験など現場力ある人材の確保、育成。


■公式の組織

組織の4大要素のひとつ。

PDCAサイクルの確立や、仕事の手順標準化、あるいは明確な評価制度など。


■組織カルチャー

組織の4大要素のひとつ。

規律、勤勉、努力など、その組織に属する人々の行動原理、価値観。



組織の再構築を進める上で大事な要素を示したものですが、これらを踏まえると結局組織の再構築には以下がものすごく重要であることが見えてくるのではないでしょうか。


①組織の再構築を実現するということは一朝一夕で成し得るものではない。

②組織の再構築を実現するとうことは現場の意識と主体的関わりが求められる。


つまり経営と現場が一体感を持って進めていくことこそ理想かつ成功の必須条件とも言えるわけで、現場の立場、役割がいかに重要かもご理解いただけるのではないでしょうか。


DXの推進に必要不可欠となる組織の進化、再構築は、その組織に属する人すべてが主役であり当事者ということですね。

そして今回参考にさせてもらった文献には経営者に向けたメッセージもあって、それが印象的だったのでご紹介します。(一応、私も経営の端くれにいますので「なるほど」と思わされました。)



「経営者にとっての組織の再構築は組織を変えるのではなく、組織が変わるを支援する取り組みであり、すなわち組織の能力開発である。」



うーん、難しい。。。




現場の心構え

心構えなんて言うと、そんな偉そうに言える立場かと少し恐縮してしまうのですが、DX推進の主役のひとりである現場、私も現場に身を置くからこそ思うことを以下に書きます。


①当事者意識を持つこと

②「今が正しい」「今が当たり前」という考えは捨てること

③社会⇔企業⇔自分は密接な関係性であることを理解すること



①は「組織の再構築」の第一歩でもお話したとおり「DXは私たちの問題」すなわち当事者意識ということです。

これを他人事と捉えてしまった瞬間に「DX」も「組織の再構築」もはっきり言ってめんどくさいことになることは必至です。


また②は「必要は発明の母」のように改善、改革、変革はすべて「課題、問題」があってこそ始まるものですが、この課題意識、問題意識って今を疑ってみるとか、目線を上げて全体を俯瞰してみないと見えてこないものです。

なのでまずは意識が大事ってことで。


そして③ですが、社会と企業、企業と自分はある意味ギブアンドテイクの関係であり、相互に影響しあう関係性であることは誰もが頭では理解していると思います。

ただ普段それをなかなか意識してなかったりするわけで(私も若かりし頃はまったく意識してませんでした。。。)、でも密接な関係性は現実に存在するため、あえてここは意識しておくべきってことでしょうか。(そうすることで当事者意識も芽生えてくるし)



まとめ

今回のテーマで私が言いたいことはズバリこれです。


「(DX成功の鍵は)現場ひとりひとりの主体性と当事者意識」



まとめるのが面倒で端折って書いたわけではなくて本当にこう思っているのですが、そもそもシステム導入なんかで言えば「主役は現場、システムは(名)脇役」です。


DXはシステム導入だけの話では当然ありませんが、やっぱり現場は主役のひとりです。

もちろん三位一体なので経営もデジタルもどれも欠かすことはできませんけど。


DXの成功にはその他にも色んな鍵があるわけですが、中でも現場における立場、役割って本当に重要ですよね。



世間では「企業のDX」と言われていますが、それは言い換えれば経営だろうが現場だろうが働くすべての人にとって「私たちのDX」ってことに他ならないわけで、「私たちの私たちによる私たちのためのDX」を進めていきたいものですね。





雑談

何だかんだでもう11月。(11月にしては暖かいような気もしますが。。。)

年末がじわじわ近づいてきています。


まだ年末を語るには早いようにも思いますが、今年はコロナによる影響もあって異例の年末年始になりそうですね。

お盆同様、帰省される方も色々悩むところではないでしょうか。(初詣なんかも行きづらいですよねえ)


コロナ終息を心から願いながら、それでもその日が来るまでは耐えるべきは耐えていかなければならないところが何とも辛いんですが、Minatoはおかげさまでお仕事にも恵まれていてまずは年末まで突っ走る、って感じです。


おちおち風邪もひいていられないわけですが(病院にも行きづらいし)、季節の変わり目でもありますので皆さんどうかお体ご自愛ください。



今日もここまでお付き合いいただき、本当にありがとうございます。

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