【IT基礎編】第6回:SIerとWeb系企業の違い – 働き方や開発スタイルを比較

「IT企業」と言っても中身はぜんぜん違う!?
「IT企業に入りたい」と思って調べ始めると、すぐに出てくるのが「SIer(エスアイヤー)」と「Web系」という言葉。
どちらもIT業界に属していますが、仕事内容・働き方・開発スタイル・文化は驚くほど異なります。
今回はこの2つの違いを具体的に解説し、自分に合った方向性を見つけるヒントをお届けします。
SIerとは?(システムインテグレーター)
SIerとは、顧客企業の業務を効率化するシステムを設計・開発・運用する企業のこと。
「受託開発型」とも呼ばれ、官公庁・大企業・銀行などから依頼を受けて、必要なシステムをつくります。
特徴
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クライアントありきのプロジェクト型
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開発工程が明確に分かれている(要件定義→設計→開発→テスト…)
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ウォーターフォール型開発が主流
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安定性とスケールが強み
代表例
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NTTデータ、TIS、富士通、NECソリューション、SCSK など
Web系企業とは?(自社サービス開発型)
Web系企業とは、自社のWebサービスやアプリを企画・開発・運用する企業のこと。
SNS、EC、メディア、マッチングサービスなど、ユーザー向けのプロダクトを提供します。
特徴
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ユーザー中心のものづくり
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少人数チームでのアジャイル開発が多い
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サービス改善・グロースが日常業務
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技術選定やUI/UXにこだわる文化
代表例
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メルカリ、楽天、LINE、リクルート、サイバーエージェント など
SIerとWeb系の比較表
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項目 |
SIer |
Web系企業 |
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主な顧客 |
企業・官公庁(BtoB) |
一般ユーザー(BtoC) |
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働き方 |
受託開発・長期プロジェクト |
自社開発・継続改善 |
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開発手法 |
ウォーターフォール型 |
アジャイル型 |
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技術選定 |
顧客の要望に沿う |
自社判断・新技術を積極採用 |
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安定性 |
高め(大規模案件多数) |
スピード・変化への柔軟性重視 |
向いている人のタイプは?
SIerが向いている人
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安定した環境で働きたい
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長期的なチーム開発に興味がある
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大規模案件を通じてスキルを磨きたい
Web系が向いている人
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自分のアイデアをサービスに反映したい
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新しい技術やトレンドに敏感
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スピーディーに開発・改善を繰り返すのが好き
✅ まとめ
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SIerとWeb系は「何を作るか」「誰のために作るか」「どう作るか」が異なる。
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どちらが良い悪いではなく、自分の志向やキャリアに合うかが重要。
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IT業界を目指すなら、まずこの違いをしっかり理解しておこう!
次回は、**第7回「システムエンジニア・プログラマー・PMの仕事とは?」**です。IT業界の職種別の仕事内容とキャリアパスを紹介します!